炎上騒動・ステマ関連

最近のネット炎上の事例

2023年04月20日

読了時間目安: 4分30秒


今日のインターネット社会では、企業や有名人に問題が起きた場合、そのニュースは瞬く間に拡散します。これは、特に、個人や企業にとって有害な情報が公開された場合、予想外の悪影響をもたらすことがあります。この記事では、近年のインターネット炎上の事例を紹介し、それらがもたらす影響や予防策について考察することで、同様のトラブルを回避するヒントを提供します。

傾向の変化

今年に入って炎上した動画は大部分が「迷惑行為」に由来するものです。

以前はアルバイトなどの従業員が、本来提供される飲食物や業務用品を不適切に扱ったことで炎上するいわゆるバイトテロが炎上の原因の多くを占めていました。

しかし今回紹介する炎上事例はすべてお客側の不適切な行為であり、企業の品格をおとしめるような悪質な行為が拡散されたことによる炎上です。

この炎上には特徴があり、真似できるものはすぐに真似されるということです。

今回の記事でも紹介しますが、寿司チェーンで迷惑行為が炎上すると、似たような事例もすぐに発生します。

また、カラオケ店で消毒用スプレーを使い火炎放射を行った迷惑行為も数日後に複数確認されています。

企業としては、迷惑行為により発生した炎上はたとえ自社に関係ないものであってもしっかりとリサーチをして、自社でも発生しないように対策を取る事が重要です。

寿司チェーン

1月はさまざまな回転寿司チェーン店で続々と炎上する事例が上がりました。

一部の炎上に巻き込まれた話題に注目している方も多いですが、実は複数の回転寿司チェーン店で問題が起きていたのです。

時系列にそって紹介します。

まずは寿司チェーン店Aで他人の注文品を横取りする動画が炎上しました。

騒ぎになったのち、本人を名乗るアカウントが別のSNSに登場して自分で注文した商品をあたかも他人のものかのように見せかけていただけだと釈明しました。

続いて、1週間も立たないうちに同じ寿司チェーン店Aで他人が注文した商品に大量にわさびを盛る動画が拡散されました。

ここまで立て続けに寿司チェーン店での炎上騒動があり、広く拡散されたこともあり、SNS上で多く議論の対象となっていました。

この騒動のさなか、寿司チェーン店Bで醤油差しをなめたり、湯呑をなめて置き場所へ戻したりする動画が拡散されました。

この動画は炎上を取り扱うインフルエンサーも取り上げ、のちに大炎上を巻き起こします。

時価総額は一時168億円も失われるほどの大損害を受けたのです。

問題が起きた企業は時価総額のみならず、通常業務外の清掃や什器の取替、運営フローの変更などの対応を余儀なくされ、民事・刑事両方で訴訟を進める方向だと発表しました。

一時は

「こんな事が起きるなら二度と行きたくない」

という声も上がり、大幅な減収があったと考えられます。

しかし、前述した通り、企業に対して同情する声も多く、有名人や有名動画投稿者を筆頭に「企業は悪くない。今こそ回転寿司に行こう!」といった旨の投稿が行われ、時価総額もすぐに回復しました。

このような事例が発生した背景には、1分程度の短い縦型動画の隆盛が考えられます。

若い層を筆頭にダンス動画などが流行しており、このSNSは視聴回数や人気度に応じてより多くの人に見られるという特性があります。

無名の人でも一気に人気になることができるため、人気を得るためにこのような過激な動画で視聴回数を稼ごうと考えている人も多くいます。

実際、人気が欲しかったかは不明ですが、回転寿司チェーンの迷惑動画で大騒動が起きた1ヶ月後の2/10頃にはまた同系統の卓上に置かれたガリに直接箸を入れ食べるという迷惑動画が投稿されています。

いずれの場合も企業は毅然とした態度を取ることが重要です。

企業側に非がなければ、責任を問われるような大きな問題にはなりません。



消毒用スプレー引火

コロナウイルスが落ち着いてきたとは言え、企業として消毒用の設備を完全に取り外すにはまだまだ時間がかかりそうです。

コロナ対策のために、消毒用スプレーを設置していたカラオケ店で文字通りの炎上が発生しました。

まず前提として、カラオケ店はマイクの除菌が必要です。

そのため各部屋に除菌用スプレーが置いてあることもありますが、スプレー類は火気厳禁です。

2月の頭頃、カラオケ店の店内においてあるスプレー缶とライターを同時に使用して店内で火炎放射を行う動画が拡散されました。

一歩間違えば建物が火災の被害にあったり、ケガが起きたりしかねない非常に危険な行為ということです。

中には人に対して行っているものもあり、最悪の場合被害者に一生治らない傷を与える可能性もあります。

自社の敷地内ということもあり、責任問題に発展する可能性もありますので企業は早急な対応が必要です。

また、同様の動画は複数確認されていますが、話題になった動画を真似したものと考えられます。

政府は公式に2023年3月からはマスクの着用は個人の判断となり、徐々に以前の生活が戻るのではという期待が膨らみます。

しかし企業としてコロナ対策を完全にやめることも難しく、今後も継続して消毒用のスプレーを置かなければいけないこともあるでしょう。

事件を起こさないためにも、使用している器具や消毒用品の危険性を確認し、考えられうる危険な行為をリストアップし、防止に努めましょう。

資さんうどん

回転寿司チェーンの迷惑動画で大騒動が起きた直後に別のうどん店にて迷惑動画も投稿されています。

福岡県にあるうどんチェーン店では、卓上で無料提供されている天かすを共用のスプーンを使用して食べる様子が撮影、投稿されました。

共用のスプーンで直接頬張るのは、ほかの利用者にしてみれば安心して飲食ができない要因の一つです。

チェーン店を運営している会社はすでに警察へ相談しており、毅然とした対処を取るということをHPで発表しています。

こちらもやはり、炎上動画を真似た可能性が非常に高いです。

最近では、迷惑行為に対して企業が折れることもなく、毅然とした対処を取る旨の発表が基本となっています。

まとめ

炎上するような悪ふざけ行為は完全に防ぐことはできません。

しかし、今回のような迷惑行為は真似をする人も多いでしょう。

競合他社の炎上は逐一リサーチしておくことで、事例が発生したら速やかに同じことが起きないように対策を取ることが重要です。